バイデン米政権べいせいけんは４月がつ３０日にち、マリフアナの分類ぶんるいを変更へんこうして低ひくリスク薬物やくぶつに指定していすることを勧告かんこくした。大麻関連たいまかんれんの研究けんきゅうが促進そくしんされ、業界全体ぎょうかいぜんたいに影響えいきょうを及およぼす動うごきとして注目ちゅうもくされている。

米司法省べいしほうしょうは、マリフアナの分類ぶんるいを「３類るい」の規制物質きせいぶっしつに変更へんこうするよう勧告かんこくした。これはケタミンやコデイン含有がんゆうタイレノールといった処方薬しょほうやくと同おなじ分類ぶんるいになる。

変更へんこうについては官報かんぽうに記載きさいされ、規制薬物法きせいやくぶつほうに従したがって米議会べいぎかいが規定きていする正式せいしきな規制制定きせいせいていプロセスが開始かいしされる。

同どうプロセスには一般的いっぱんてきにパブリックコメント期間きかんが含ふくまれ、完了かんりょうまでに数すうカ月げつかかることもある。

分類ぶんるいの変更へんこうについては与野党双方よやとうそうほうの議員ぎいんが歓迎かんげいの談話だんわを発表はっぴょうした。

マリフアナはこれまで５０年以上ねんいじょうにわたって、ヘロインやエクスタシーなどと同おなじ「１類るい」に分類ぶんるいされていた。「１類るい」の薬物やくぶつは乱用性らんようせいが高たかいとして医療目的いりょうもくてきの使用しようは認みとめられず、厳格げんかくな規制きせいの対象たいしょうとなる。

しかしバイデン大統領だいとうりょうが２０２２年ねん、司法省しほうしょうへの書簡しょかんで「３類るい」への変更へんこうを指示しじ。米食品医薬品局べいしょくひんいやくひんきょく（ＦＤＡ）の徹底検証てっていけんしょうと保健福祉省ほけんふくししょうの勧告かんこくを経へて、司法省しほうしょうの今回こんかいの勧告かんこくにつながった。

昨年秋さくねんあき、ＦＤＡの専門家せんもんかは、マリフアナの分類変更ぶんるいへんこうを勧告かんこくする理由りゆうとして▽「１類るい」および「２類るい」に分類ぶんるいされた他ほかの薬物やくぶつよりも乱用性らんようせいが低ひくい▽米国内べいこくないで現在げんざい、医療目的いりょうもくてきの使用しようが認みとめられている▽乱用者らんようしゃによる身体的依存性しんたいてきいぞんせいのリスクが低ひくまたは中程度ちゅうていど――という３基準きじゅんを満みたしていると指摘してき。米国立薬物乱用研究所べいこくりつやくぶつらんようけんきゅうじょもこの勧告かんこくに同意どういした。

分類ぶんるいの変更へんこうによって、これまで厳罰げんばつの対象たいしょうとなっていた大麻たいまの研究けんきゅうがしやすくなり、自由じゆうで開ひらかれた大麻たいまビジネスの促進そくしんにつながる可能性かのうせいがある。